皆さんは健康寿命というのはご存知でしょうか?
まず、一般的に言われる寿命というのは
「生まれてから死ぬまでの間」の期間をいいます
一方で、健康寿命とは
健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
とWHO(世界保健機関)より定義されています
これは、心身ともに自立して健康的に生活できる期間とも言い換えることができます
つまり、もっとわかりやすく例えると
一生にあたる寿命が100歳だとすると
その前に(例えば80歳)になって健康上の理由により寝たきりとなり介助が必要となることや
旅行に行くことはおろか、日常生活の買い物、トイレ、食事もなかなか自分で行うことが困難になっている状態であれば
健康的な日常生活は制限されているということがいえます
この時の健康寿命は80歳であるということになります
確かに、日本では医療が整っていますので、80歳以降もそれなりに生きていくことは可能です
しかし、更にもっと目標を高め、生活の質を上げることを目的に定義されたものですので、より健康的な生活で生き生きとした人生を送るためにも
この健康寿命は伸ばしていきたいと思うはずです
そのため、医療においては病気となる前の段階である健康状態を目指した行動を促しているのです
結果的に医療費を削減でき、いいことづくめですので是非皆さんも健康寿命を伸ばしていこうと意識してみませんか?
そこで、今回は健康寿命を伸ばすためにも
高血圧症、脂質異常症(旧名:高脂血症)、糖尿病の三大合併症といわれる疾患にかからないような生活を目指すための内容となっていますので、既に病名がついているという方でも是非取り組んでみてください
健康寿命を今からでも伸ばす行動をしていきましょう
尚、過去記事もありますので、そちらもお時間がありましたら参考にしてみてください
高血圧気味の方(または、高血圧症と言われている方)
まず、高血圧症に何故なるのか?
これを考えないことには予防することは難しいですよね
これこそ原因となる背景の疾患は非常に多くありますが、大半は食生活から来ているということがわかっています
一番有名なのは「塩分の摂りすぎ」ということでしょう
これは、1日の食事から必要な塩分は6gでも十分と言われていますが、日本人の平均はおよそ10gを超えています
これが毎日続くとなると塩分の取りすぎとなり、むくみや血圧上昇の要因になってしまいます
最近こそ減塩などで塩分を控えめにするという考え方が広まってきていますが、日本食の文化には保存食のために利用されてきた味噌や漬物などは塩分を用いられており、割合塩分摂取をする機会が多いと言えます
そのため、意識をしていないとつい摂りすぎてしまうということになってしまいます
例えば、カップラーメンに至っては1個まるまるスープも含めて食べ切ってしまうと、それだけで1日分の塩分量を超えてしまいます
そのため、食事の摂り方ということも考えていくことが重要になってきます
食事の内容、量、種類などに気をつけ、更には有酸素運動も定期的に取り入れることで自律神経のバランスも整い、血圧が安定しやすくなります
是非、血圧でお悩みの方は以下の項目を習慣に取り入れてみてください
その上で、今回紹介するものもお試ししてみるのも良いでしょう
そうすることで、血圧の安定により脳梗塞、心筋梗塞などの重大な合併症に発展することをまぬがれ、結果的に寝たきりなども予防でき、健康寿命が伸びることでしょう
まずは、少しずつ行動にしてみてはいかがでしょうか?
塩分の高い食べ物は摂りすぎない (1日10g未満から目指してみる) | 週に2、3回ウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動を20分〜30分はとれるようにする |
筋肉トレーニングを取り入れる際は、間違った無酸素運動(息を止めて重量上げするなど)をしすぎない | 夜間に喉がせばまり息苦しい状態が続く、睡眠時無呼吸症候群は治療をすること →耳鼻咽喉科や睡眠クリニックなど受診しましょう |
野菜や果物を摂るようにする (カリウムを摂ることで塩分(ナトリウム)を排出できる) | ラーメンを食べるならスープは残すこと(塩分の高い部分) |
味付けは塩の代わりに酢、レモンなど酸味のあるものや香辛料などで味気なさを減らすなど工夫する | 炭酸水素ナトリウムが入っている胃腸薬は摂りすぎない (ナトリウム成分が入っている) |
出来合いのソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング、有塩バターなどを使いすぎない | 飲酒しすぎない (1日エタノールが20〜30mL以下に当たる、日本酒1合、ビール中瓶1本、ウイスキーダブル1杯、ワイン2杯弱にとどめる) |
飲酒に伴うおつまみの塩分を控える | 禁煙をすること |
高血圧気味の方におすすめのもの
コレステロール値が高い方(または、脂質異常症(旧名:高脂血症)と言われている方)
コレステロールが高いとは、いわゆる悪玉コレステロール(LDL-C)が高いということを指していることが多いでしょう
これが高いということは、血管にコレステロールが蓄積していき(粥状:じゅくじょう)それが血管にへばりついて狭まっていきます(粥状硬化)
そしてこれが動脈硬化となり、血管が柔軟性を失います
そうなると血圧が上がりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞へ発展してしまうことも考えられます
これも先ほどの高血圧症と同様の流れになっていきますので、健康寿命を害することとなります
そうならないためには、やはり悪玉コレステロールは低めに保っておくことが必要になります
よく、健診ではLDL-Cの項目をみるかと思いますが、ここが140mg/dL以下を正常としています(健診センターなどによっては基準値がこれより厳しいこともあります)
ここを越えており、他の疾患も合併しているようであれば薬物治療の必要性が出てきます
もし既に治療をしている方だとしても、これからまとめてあることはしっかり継続していくことで、薬に頼らなくても良い生活を目指せることもありますので(重大疾患を合併していれば別ですが、、)
合併症があることもさることながら、以下の項目を実践することはいいことですので、無理のない範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか?
また、高血圧気味の方へのおすすめと同様、コレステロール値が高めの方におすすめの商品もありますので、是非合わせて確認してみてください
揚げ物を食べすぎない | お菓子を食べすぎない (トランス脂肪酸が多い) |
サラダ油をオリーブオイルに替えてみる (オメガ-3脂肪酸を利用すると良い) | 有酸素運動、筋力トレーニングを週に2、3回ほど取り入れる |
炭水化物、タンパク質であっても摂りすぎないこと (過剰摂取では、代謝によって脂肪に変わってしまう) | 洋菓子より和菓子を選ぶ (ケーキよりは豆大福の方が脂質は低い) |
野菜、海藻類、キノコ類を多く食べる、また、先に食べるようにする | 寝る3時間前には食事を終えておく |
早食いはしない | 腹八分目にとどめるようにする |
清涼飲料水を摂りすぎないこと | 毎日の飲酒は控える (休肝日はできれば2日連続とする) |
乳製品を摂りすぎない (低脂肪のものに変えるなどもよい) | 禁煙をすること |
コレステロール値が高めの方におすすめのもの
血糖値が高い方(または、糖尿病と言われている方)
高血圧、脂質異常症の他に、糖尿病というものは非常に厄介な疾患です
これは三大合併症の一つといわれるほどで、高血圧症などと連携して体が悪くなってしまいやすい疾患となっています
まず、血糖値が高いとはどういうものかをみてみましょう
血糖値は、朝起きてすぐの血糖値は空腹の状態ですので、空腹血糖値(FBS)といいます
これが健常者であれば126mg/dL以下の数値(大体は100mg/dLは切っている)となります
また、食後から2時間で血糖値はピークに達しますが、その時間からみて血糖値を測った時に200mg/dLを超えているようであれば糖尿病疑いとなります
この場合は、再度の検査にて長期の血糖値指標を表すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を測ることとなります
これは、先ほどの空腹時血糖値であるFBSや通常時の血糖値(BS)よりも長期の2ヶ月ほど前からの血糖値を見ることができますので、より信頼性のある数値となります
このHbA1cが7.0を超えていれば糖尿病と確定され(大体は4〜6で推移する)、運動療法や食事療法を取り入れたり、薬物療法が開始されたりします
それでは、糖尿病にならないようにはどうすると良いのか、についてまとめてありますので参考にしてみてください
そして、他項目と同じく、血糖値が高めの方におすすめするサプリなども紹介できればと思いますので、是非チェックしてみてください
炭水化物を摂る前に野菜や肉などのタンパク質から摂るようにする (急激な血糖値上昇を抑え、HbA1cを低くするという報告あり) | 食事のタイミングは規則正しく1日3回摂ること (不規則であれば、栄養が吸収しやすい状態、代謝不良などで太りやすくなる) |
ファーストフードの利用は減らす | 清涼飲料水、アイスクリームなどは控えめにする |
飲酒量を控える (前回の項目同様:1日エタノールが20〜30mL以下に当たる、日本酒1合、ビール中瓶1本、ウイスキーダブル1杯、ワイン2杯弱にとどめる) | 水分摂取はこまめに (ただし、糖分の多い清涼飲料水は控える) |
塩分を控える (高血圧症の合併や腎臓に負担がかかる) | 定期的な有酸素運動を取り入れる (最低でも1回20〜30分を週2、3回が望ましい) |
飽和脂肪酸の多い食品は控えるようにする※ (マーガリン、チョコレート、生クリーム、アイスクリーム、スナック菓子、チーズ類、鶏皮、ベーコンなど) | など |
※ 飽和脂肪酸にはトランス脂肪酸といわれるものがありますが、この摂取量が多いことで肥満が助長され、インスリンの抵抗性が高まります
これによって耐糖能が悪化して糖尿病になりやすくなります
尚、他の記事も参考にしてみてください