昔から言われていたことですが、血圧の薬はグレープフルーツと相性が悪いというのは聞いたことはないでしょうか?
実際にどのくらい問題となりうるのか、また、グレープフルーツに似た果物類は問題ないのかについて解説していきます。
血圧の薬でグレープフルーツジュースとの相性は悪い
A:血圧の薬にはグレープフルーツの果肉、果皮ともに飲み合わせが悪い薬は存在します。
イメージとしては柑橘系が飲み合わせ良くないというのがあると思いますが、全部悪いわけではなくレモンなどは問題ないと言われています。
詳細は下記にまとめてあります。
一度飲んでしまうことで、数日間は代謝酵素が邪魔されるため、薬の効果が強く出てしまいます。
しかし、実は一時期グレープフルーツは果肉を食べる程度であれば問題ない、という話があったり、また、やはり問題があったため再び併用注意となったという経緯があります。
なかなか定まりにくいですが、今のところはグレープフルーツジュース他、飲み合わせが悪いという考えが一定の見解ですので下記にまとめたような柑橘類は避けるのが良いかと考えられます。ただ、意外なものが大丈夫だったりします。
(また、同じ理由で血圧の薬以外であっても飲み合わせが悪いものはありますので、注意は必要です。)
具体的な、柑橘類と飲み合わせの悪いもの、問題のないものについて
【クマリン骨格を持つ柑橘類(飲み合わせが悪い)】
グレープフルーツ、ザボン、夏みかん、ダイダイ、サワーオレンジ、ブンタン、絹皮、スウィーティー、ハッサク、晩白柚など
【クマリン骨格を持たない柑橘類(飲み合わせに問題ない)】
オレンジジュース、温州ミカン、カボス、デコポン、バレンシアオレンジ、マンダリンオレンジ、ネーブル、日向夏、レモン、ゆず、リンゴ、ブドウなど
なぜ飲み合わせが悪いのか?
原因は、ジヒドロピリジン骨格を持つ血圧降下薬であり、これがグレープフルーツ等に含まれるフラノクマリン類(クマリン骨格)が代謝酵素であるCYP3A4を阻害することで血中濃度が高まります。
一般的にこれは果皮に多く含まれるため、実を食べる分には影響は少ないが、全て混ぜているジュースになると濃度が濃くなり、より影響が出やすいと考えられます。
が、
論文では果皮よりも果肉の方が多い(?)ということも記載されていたりどっちが正しいのかここでははっきりは述べられません。
しかし、データとして結果は 影響は多少あるとして効き目が15%上昇する(AUCの15%上昇がみられる)という報告は間違いないようです。
<参