今回も一般用医薬品(OTC)の成分について見ていきます
この範囲が一番登録販売者を目指している感のある内容ですね
基礎はどうしても暗記すること多いですが、基本ができていれば働いてからでも学びに応用ができますのでしっかり身につけていけるよう繰り返しましょう
胃腸薬について
胃腸薬は、胃に作用する胃薬と腸に作用する下痢止めや便秘薬などがあります
胃薬について
胃の不調では、胸焼け、胃部不快感、胃もたれ、消化不良、胃痛などがあります
また、胃の機能に問題がなくても暴飲暴食などでも胃の不調を訴えることがあります
これらの不調に対してOTCでは満遍なく効果があるように配合された総合胃腸薬というものがあります
一先ずこれを飲んでおけばいずれかが効くだろうということになりますが、なるべくはピンポイントで症状にあった薬を選べるようになることが必要です
例えば、制酸薬、健胃薬、整腸薬、消化薬などこれだけでも様々な種類があります
まずは、それぞれの分類ごとにどういった目的で使用されるのかを見て見ましょう
薬効分類 | 薬理作用 |
---|---|
制酸薬 | 胃液の分泌亢進で起こる胃酸過多やそれによる胸焼け、腹部不快感、吐き気などの症状を緩和することを目的とするもの |
健胃薬 | 弱った胃の働きを高めること(健胃という)を目的とするもの |
消化薬 | 炭水化物、タンパク質、脂質などの分解で使われる酵素を補うなどにより、胃や腸の内容物の消化を助けることを目的とするもの |
総合胃腸薬について
かぜ薬では様々な症状に対して効果のある成分を配合したものは総合感冒薬といいましたが、同じように、様々な症状に対して効果のある胃腸薬の成分を配合したものは総合胃腸薬といいます
ここでは、その総合胃腸薬に配合されている成分について詳しく見ていきましょう
制酸成分の薬理作用 | 成分 | 注意事項 |
---|---|---|
胃酸の中和で胃液の働きを弱める | 重曹:炭酸水素ナトリウム | ナトリウム成分を含んでおり、血圧上昇に関わる塩分になりうる →炭酸水素Na1gに0.7を掛けたものが食塩(NaCl)g換算となる (食塩の1日摂取量は男性:7.5g未満、女性:6.5g未満が推奨されています) |
〃 | アルミニウムを含んだもの ・乾燥水酸化アルミニウムゲル ・ジヒドロキシアルミニウムモノアセテート など | アルミニウム脳症やアルミニウム骨症のおそれあり →透析療法を受けている人は服用しないこと (腎障害の人は体内に溜まりやすい) |
〃 | アルミニウム・マグネシウムを含んだもの ・合成ヒドロタルサイト ・メタケイ酸アルミン酸マグネシウム など | 〃 |
〃 | マグネシウムを含んだもの ・ケイ酸マグネシウム ・酸化マグネシウム※ ・炭酸マグネシウム など | ・成分が重複して飲んでしまうことで、過量となり高マグネシウム血症のおそれあり ・アルミニウム同様、腎障害の人では蓄積しやすいため、医師等へ要相談 |
〃 | カルシウムを含んだもの ・沈降炭酸カルシウム ・ボレイ(牡蠣) など | ・成分が重複して飲んでしまうことで、過量となり高カルシウム血症のおそれあり ・アルミニウム同様、腎障害の人では蓄積しやすいため、医師等へ要相談 ・止瀉(ししゃ)薬としても使用されるもの(便秘) |
胃液分泌を抑制する | ロートエキス | ・抗コリン作用あり →それに付随する副作用に注意 ・授乳中の投与は避けること →乳児の頻脈、母乳が出にくくなるなど起こるおそれ |
〃 | ピレンゼピン塩酸塩 | ・消化管運動に影響を及ぼさず、胃液の分泌を抑える作用がある ・消化管以外においては、抗コリン成分と同様の作用に注意 |
※ 酸化マグネシウム:1日の服用量が1g未満では制酸作用を示すが、1日服用料が2g以上となることで緩下作用(瀉下(しゃげ)、下剤)を示すようになります
(1g未満でも下痢気味になることはあります)
制酸作用は胃酸の働きを弱めるものであり、健胃は胃酸の分泌を促すものとなっています
これらは作用が相反していますが一緒に配合されることはあります
これに問題があるかというと必ずしもそうともえいないのです
これは、胃腸の状態によってこれらの成分に対する反応が一様ではなく、総じて効果をもたらすものとなるからです
(漢方などでよくあることですが、体質・体調を整える方向に働いてくれるというものがあります)
薬効分類 | 薬理作用 | 成分(主に代謝するもの) | その他 |
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消化成分 | 炭水化物、タンパク質、脂質を分解する酵素を補い、消化を助ける作用 | ・ジアスターゼ(炭水化物) ・プロザイム(タンパク質) ・ニューラーぜ(タンパク質) ・リパーゼ(脂質) ・セルラーぜ(セルロース(食物繊維)の分解) など | 複合酵素であるビオヂアスターゼやタカヂアスターゼなどを用いることもある |
〃 | 〃 | ・ウルソデオキシコール酸 ・デヒドロコール酸 ・胆汁末 ・動物胆(熊胆(ゆうたん)など) など | ・利胆作用(胆汁分泌を促す) ・肝臓の働きを高める作用あるが、肝疾患既往者では増悪することあり注意が必要 ・ウルソデオキシコール酸においては、妊娠中の服用を控えること(要相談) |
健胃成分 | 味覚、嗅覚を刺激し、反射によって唾液や胃液分泌を促す作用 | 苦味(くみ)成分について ・オウバク(黄柏) ・オウレン(黄連) ・センブリ(千振) ・ゲンチアナ など 芳香成分について ・ケイヒ(桂皮) ・コウボク(厚朴) ・チョウジ(丁子) ・チンピ(陳皮) など | 味や香りを遮蔽してしまうと、十分な効果が得られないため、オブラートで包んで服用はしないのが良い →生薬、漢方薬は味や香りも効果を出すために必要とされている |
胃粘膜保護成分 胃粘膜修復成分 | 胃粘液分泌を促し、胃粘膜を覆うことで保護する作用 荒れた胃粘膜の修復を促す作用 | ・スクラルファート ・アルジオキサ | アルミニウムを含む成分であり アルミニウム脳症やアルミニウム骨症のおそれあり →透析療法を受けている人は服用しないこと (腎障害の人は体内に溜まりやすい) |
〃 | 〃 | ・セトラキサート塩酸塩 ・ソファルコン ・テプレノン | ・セトラキサート:代謝されることでトラネキサム酸となる成分 →血栓ある方の服用は注意が必要 ・ソファルコン:副作用に肝機能障害がある ・テプレノン:副作用に肝機能障害、腹部膨満感、吐き気、腹痛など |
〃 | 〃 | ・アズレンスルホン酸ナトリウム ・ゲファルナート ・銅クロロフィリンカリウム ・メチルメチオニンスルホニウムクロライド ・トロキシピド など | ー |
<鎮痛鎮痙薬について>
・胃痛や腹痛、さしこみ(仙痛(せんつう)、癪(しゃく)という)、胃酸過多、胸焼けなどの症状を軽減するものをいう
・抗コリン成分による作用
→副交感神経系による胃酸分泌作用、消化管運動作用を軽減する
薬効分類 | 薬理作用 | 成分 | その他 |
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抗炎症成分 | 胃粘膜の炎症を和らげる作用 | ・カンゾウ(甘草) ・グリチルリチン酸 | 連用や大量摂取では偽アルドステロン症のリスクあり |
消泡成分 | 消化管内容物中の気泡を分離する作用 | ジメチコン(ジメチルポリシロキサン) | ー |
抗コリン成分 | 副交感神経系の働きを抑えて胃腸の過剰な動きや胃液分泌を抑制する →薬理作用については第3回参照 | ・メチルベナクチジウム臭化物 ・ブチルスコポラミン臭化物 ・ジサイクロミン塩酸塩 ・チキジウム臭化物 ・ロートエキス | ・主に鎮痛鎮痙薬に配合されている(ロートエキス以外) →胃酸過多や胃痛、腹痛、さしこみの改善 ・抗コリン作用に付随した副作用あり →散瞳でまぶしさ(羞明感)など →排尿困難の人、心臓病、緑内障の人、高齢者には注意が必要 |
平滑筋弛緩成分 | 消化管の平滑筋に直接作用して胃腸の痙攣を鎮める作用 | パパベリン塩酸塩 | ・主に鎮痛鎮痙薬に配合されている ・これは抗コリン成分ではないため、胃液分泌の抑制はない ・抗コリン作用はないが、眼圧上昇の報告あり、緑内障の人には注意 |
局所麻酔成分 | 消化管の粘膜・平滑筋に作用して痛みを感じにくくする作用 | アミノ安息香酸エチル | ・鎮痛鎮痙薬や鎮暈(ちんうん)薬に配合されている ・メトヘモグロビン血症のリスクあり →6歳未満は服用しないこと |
〃 | 〃 | オキセサゼイン | ・鎮痛鎮痙薬や制酸薬で用いられる ・胃液分泌抑制作用もある ・副作用は、頭痛、眠気、めまい、脱力感などがある ・15歳未満、妊婦では服用しないこと (安全性の確立がされていないため) |
腸に作用する成分について
腸に作用する薬には整腸薬、止瀉薬(下痢止めのこと)、瀉下薬(便秘薬のこと)などがあります
分類 | 内容 |
---|---|
整腸薬 | 整腸(腸の調子や便通を整える)、腹部膨満感、軟便、便秘の改善を目的に使用されるもの |
止瀉薬※1 | 下痢、吐き下し、食あたり、水あたり、下り腹、軟便の改善を目的に使用されるもの |
瀉下薬※2 | 腸運動を促すもの、腸内容物(糞便)の浸透圧を高めて水分量を増やして排便を促す目的に使用されるもの |
リンク先
※1 止瀉薬:細菌性(ウイルス性)下痢(感染性下痢)では、下痢症状で体外に細菌(ウイルス)を排出する必要があるため、むやみに下痢止めを使用することは体内に細菌(ウイルス)をとどめてしまい、症状の悪化をしてしまうことがあるため注意が必要
→収斂(しゅうれん)成分や腸の運動を鎮める成分に注意すること
※2 瀉下薬:通常、便秘に対しては薬による治療は一時的な使用にとどめることが勧められる
刺激性下剤では、長期連用により腸管の感受性が低下し効果が出にくくなってくる(耐性)
そのため、根本的な便秘改善のためには、普段の食生活・運動などの生活習慣を改めることが基本となります
次は整腸成分についてみていきいます
薬理作用 | 成分 | その他 |
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腸内細菌のバランスを整える | 生菌成分 ・ビフィズス菌 ・アシドフィルス菌 ・ラクトミン ・乳酸菌 ・酪酸菌 など | 整腸剤としてだけでなく、下痢止め薬や便秘薬にも、腸内細菌のバランスを整えるために配合されていることがある |
整腸作用 | 生薬成分 ・ケツメイシ(決明子) ・ゲンノショウコ(現証拠) など | ・ケツメイシは整腸作用や緩下作用(弱い下剤のこと)を目的に配合される ・ゲンノショウコは整腸作用や止瀉作用(下痢止めのこと)を目的に配合される |
消化管平滑筋に直接作用して、腸運動の調節作用する | ・トリメブチンマレイン酸塩 | ・消化管運動が低下している時は亢進的に働き、亢進している時は抑制的に働く(調節作用) ・重篤な副作用に肝機能障害がある |
次は止瀉成分です(下痢止めとなる成分)
薬理作用 | 成分 | その他 |
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腸粘膜のタンパク質と結合して不溶性の膜を作り、腸粘膜を引き締める作用(収斂作用)がある | タンニン酸アルブミン | ・感染性下痢への使用は避けること →理由について ・アルブミンは牛乳のタンパク質から精製されるため、牛乳アレルギーの人への投与は禁忌となる ・重篤な副作用にショック(アナフィラキシー)を生じることがある |
〃 | ビスマスを含む成分 ・次没食子酸(じもつしょくしさん)ビスマス ・次硝酸ビスマス など | ・感染性下痢への使用は避けること →理由について ・長期服用で精神神経症状(不安、記憶力の減退など)を呈することがあるため、1週間以上の連用はしないこととなっている ・アルコールとの併用により循環血液中への移行が高まり、副作用リスクが増大する →このため、アルコールとの併用は禁忌事項である ・損傷粘膜から吸収が促進されるため、胃・十二指腸潰瘍の人は注意が必要 ・血液-胎盤関門を通過するため、妊娠中の服用は避けること |
腸管運動を低下させる作用 | ロペラミド塩酸塩 | ・感染性下痢への使用は避けること →理由について ・暴飲暴食による下痢や寝冷えによる下痢症状に対して使用される ・OTCでは15歳未満への適用はない ・腸運動低下により、便秘やイレウス(腸閉塞)様症状のリスクあり ・中枢神経抑制作用により、眠気やめまいを起こすことあり →このため、服用後は運転は避けること ・乳汁中に移行することから、授乳中の人は服用を避けること |
次は殺菌成分について見ていきますが、これは腸内を殺菌する作用のある成分をいいます
成分 | 内容 |
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・ベルベリン塩化物 ・タンニン酸ベルベリン | ・ベルベリンはオウバク(黄柏)やオウレン(黄連)に含まれる成分である ・抗菌作用や抗炎症作用も持ち合わせている ・タンニン酸ベルベリンはタンニン酸の収斂作用とベルベリンの抗菌作用を組み合わせたものとなる |
木(もく)クレオソート | ・過剰な腸管の蠕動運動を正常化するもので、水分や電解質の分泌も抑制する ・局所麻酔作用あり、歯痛薬(外用)として使用される |
アクリノール | ・黄色色素成分 ・外用の消毒薬としても使用される |
最後に吸着成分についてみてみます
これは、腸管内の異常発酵で生じた物質を吸着する作用があります
成分 | 内容 |
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・炭酸カルシウム ・沈降炭酸カルシウム ・天然ケイ酸アルミニウム など | アルミニウム含有成分 アルミニウム脳症やアルミニウム骨症のおそれあり →透析療法を受けている人は服用しないこと (腎障害の人は体内に溜まりやすい) |
便秘薬について(瀉下薬)
便秘薬(瀉下薬)はいわゆる下剤ですが、成分によって作用する部位が異なります
それもあり、下剤として作用する強さは異なり、種類によっては連用により効きにくくなってしまうものもあります
便秘薬とはいっても使い方には注意が必要ですので、ここでもしっかりポイントを押さえて学んでいきましょう
まずは、効き目の強い成分・作用部位である小腸刺激性下剤について見ていきましょう
成分 | 内容 |
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ヒマシ油 | ・ヒマシ油はヒマシ(トウダイグサ科トウゴマの種子)を圧搾したものである ・腸内容物の急速な排除を目的に使用するためのもので、通常の便秘症状では用いられない ・脂溶性物質(例えば、防虫剤や殺鼠剤など)の誤飲・誤食では使用しないこと (油は脂溶性であり、体内への吸収が高まることで、中毒症状の増悪につながる) ・強い瀉下作用(峻下作用:しゅんげ)のため3歳未満の幼児、妊婦、激しい腹痛・吐き気・嘔吐のある人は服用しないこと ・乳児の下痢症リスクあるため授乳中の服用は避けること |
一般的な便秘薬のイメージは次の成分のものが多いでしょう
まずは大腸に作用する瀉下成分についてみていきます
これは大腸を刺激することで排便を促すものとなっています
成分 | 内容 |
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・センナ ・センノシド | ・センノシドは腸内細菌で代謝・分解されて代謝産物であるレインアンスロンが大腸を刺激する ・流産や早産を誘発するおそれがあることから、妊娠中の服用は避けること ・乳児下痢症のリスクあり、授乳中の人も服用は避けること |
ダイオウ(大黄) | ・ダイオウの主成分がセンノシドであるため、薬理作用はセンノシドに準拠 ・漢方薬の構成生薬の一つとして配合されていることが多い →瀉下作用を目的にしていない漢方薬では、副作用に腹痛や下痢がある ・センノシド同様、流産や早産を誘発するおそれがあることから、妊娠中の服用は避けること、また、乳児下痢症のリスクあり、授乳中の人も服用は避けることとなっている |
ビサコジル | ・特に結腸や直腸を刺激する作用あり ・浣腸薬(坐剤)で使用されることがある ・腸溶性製剤のものがあり、牛乳や制酸成分を含む胃腸薬との併用は避けること※ |
ピコスルファートナトリウム | 大腸に生息している腸内細菌で分解されて作用を発現するもの (つまり、胃や腸では分解されないもの) |
※ 腸溶性製剤:腸で溶けるように設計された腸溶性製剤はアルカリ性で溶けるということであり、牛乳や制酸剤による酸の低下(アルカリ化)で腸に届く前に製剤のコーティングが溶けてしまい、十分な薬効を得られなくなるため、これらの併用は避けることとなっている
次は別の作用機序で排便を促すものをみていきます
薬効分類 | 薬理作用 | 成分名 | 内容 |
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無機塩類 | 腸内容物の浸透圧を高め、糞便中の水分量を増やす作用(柔らかくする) また、その便が大腸を刺激し排便を促す作用がある | ・酸化マグネシウム ・水酸化マグネシウム ・硫酸マグネシウム ・硫酸ナトリウム | ・一部は腸で吸収され、尿中に排泄される ・マグネシウム製剤のため、腎臓病既往者では、高マグネシウム血症のリスクに注意 ・硫酸ナトリウム:血液中の電解質バランスが崩れることで心臓に負担がかかることがある。このため、心臓病の人への投与は注意が必要 |
膨潤性下剤 | 腸管内で水分を吸収し、腸内容物に浸透して糞便のかさを増やして柔らかくする作用 | ・カルメロースナトリウム ・カルメロースカルシウム ・プランタゴ・オバタ | ・水分を利用した下剤のため、十分な量の水で服用すること ・錠剤を固めて作るときに添加物としてこの成分のものを使用したりする →カルメロースナトリウムは結合剤として、カルメロースカルシウムは崩壊剤(錠剤を溶けやすくする)として使用される |
その他 | 腸内容物に水分を浸透させて糞便を柔らかくする作用 | ジオクチルソジウムスルホサクシネート | OTCでは単独の使用はないが、他の瀉下成分と一緒に配合され、その働きを助けるものとして利用される |
〃 | 麦芽糖が腸内細菌により分解され、生じたガスが便通を促す作用 | マルツエキス | ・麦芽糖を60%以上含むもの ・水飴状のもの ・乳幼児の便秘に用いら、発育不良時の栄養補給としても利用される ・水分不足による便秘に対する効果はあまり期待できない |
<参考>
結合剤、崩壊剤について
ゴロナビ:https://uzuchannel.com/goro-navigation-pharmacy/2021/10/22/binder/(閲覧:2022.8.15)
今回の最後の内容は浣腸薬になります
これで胃腸薬について一通り確認したことになりますので、最後まであと少しです、見ていきましょう
製剤 | 薬理作用 | 成分 | 内容 |
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注入剤 | 浸透圧の差で腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激する | ・グリセリン (ソルビトールも同じ作用を示す) | ・排便時に血圧が低下するおそれがあるため、高齢者や体力低下している人、心臓病の人では特に注意が必要である ・肛門部に傷がある場合は注意が必要であり、グリセリンが血管内に入り赤血球を破壊(溶血という)したり、腎不全のおそれあり →このため、痔出血などある人では使用は注意が必要である |
坐剤 | 直腸内で徐々に分解されて、生じた炭酸ガスが直腸を刺激する作用あり | 炭酸水素ナトリウム | 重篤な副作用にショックがある(坐剤) |
〃 | 結腸や直腸を刺激する | ビサコジル | ・腸溶性製剤のものがあり、牛乳や制酸成分を含む胃腸薬との併用は避けること※ |
今回も量が多かったですね
1日では進むのは大変な内容だったと思います
数日に分けてでも、着実に進めていき登販合格を目指しましょう!